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  ■彷徨える賃借人  
   
   
   
   
     
  ■1414 project  
   
 
   
 
ぼちぼち2006年
   
     
神戸→南森町→駒沢→築地… 居酒屋住宅ができるまで。
1月 天井には断熱材を。
築三十余年・鉄骨鉄筋コンクリート造の私の巣は寒いっ!
最上階で、天井の断熱材など無きに等しい。
しかも、ここ最近の類を見ない寒さ。
そりゃ、電気代・ガス代も倍増するわさ・・・
(我が家はガスヒーター&ホットカーペット併用。)

寒い部屋で鍋などつついてホッとしたのも束の間、足元がすーすーするなぁ、と思ったら、
サッシの隙間から玄関ドアへ向けて、夜風が気持ちよ〜く吹き抜けていく。
こりゃイカン!
急遽玄関ドアと枠の隙間に、カメラ保護用のスポンジを 細長く切って詰めてみた。
不細工だけど、なんとなくマシになったような気がした。
後日、”隙間用断熱材”なる毛足の長いテープのようなものをサッシの周りに詰めてみた。
これで、ともかく寒風吹きすさぶ住まいからは脱却できた。

約2年前、建築家の寺林さんと改装プランを相談しているときには、
「暑くても寒くても大丈夫大丈夫。天井も床も壁も剥き出しのままで!」
と息巻いていた 私だが、天井と床からしんしんと忍び寄る冷気に挫けそう。

今年の1414projectの目標は、「いよいよ天井に断熱材・床に三和土・木部は塗装」に決定した。

4月 1401号室


うちのマンションに空きがでました。
賃貸だけど。

1401号室。
最上階の変形角部屋です。
この角だと、東京タワーが見えるはず。
あと、築地市場も。

”リノベーション物件”と銘打ってあるけど、図面見る限り、これは普通のリフォーム物件やろ〜。

でも、銀座まで自転車で5分、42平米のお部屋、どなたかいかがですか?

5月 床にはオイルを。
ゴールデンウィークの天気のいい日を狙って、やっと床を塗装した。
やろう、やらなきゃ、と思って1年半。
休み明けに雑誌の取材が入るのを期に、ようやく重い腰を上げたのだった。
我ながら、見栄っ張りだ・・・

塗料はワトコオイル。
ベニヤの床に塗ると、ちょっと濃い茶色になる。
まず部屋の半分に棚やベッドを寄せて塗り、2時間ほどして乾いたところで残りの半分を塗る。
やってみれば半日もかからず、あっけなく終了。

床は目に入る面積が広い分、部屋が見違えるほど変わり、しばしご満悦。
聖路加タワーに反射して差し込む夕日をつつハートランドで喉を潤す。

もっと早くやっときゃよかった・・・とは思うものの、帰宅する度に充満しているオイルのにおいに辟易としている毎日だ。

6月 14階まで階段で。
マンションの総会で、エレベータの交換が決まった。
竣工以来、34年間無事故で稼動しているエレベータだが、1年ほど前から交換の話が持ち上がっていた。

理事会のヒラ理事の私は、業者選定や見積り比較などに参加していて、前回の理事会で、メーカーと管理会社が決定した。
折りしもシンドラー社のエレベーター事故で大騒ぎになっているところだった。

3社見積りの際、管理費の安い会社があったが、
「安全面を重視して、管理費が多少高くても管理会社がしっかりしたところを」
とエレベータ委員会が出していた結論に、「先見の明があった」とみんなで胸をなでおろした。

万が一エレベータが動かなくなったら・・・
先週末、そう思い立って14階の自分の部屋まで、非常階段で上がってみた。
しかも1段抜かしで。
へばった。
途中、目が回る。息が上がる。
エレベータは正常に稼動している中、大汗かいて息を切らして階段を登る自分。
「しんどくなったら途中からエレベータに乗ればいいや」
と思っていたけれど、7階くらいまで来ると、あとは意地。
結構自虐的。

6月 男前椅子
『LIVING design』に、我が”男前テーブル”が掲載されたので、製作者である木工家具デザイン製作者・真吉さんからメールが届いた。

このメールのおかげで、以前から真吉さんにお願いしたいと思っていた”男前椅子”製作の話がスタートした。
男前テーブルをつくってもらってちょうど3年。
折に触れ椅子の話はしてけれど、なかなかきっかけがつかめないでいた。
(たとえば手元不如意だったり、懐がさみしかったり、貧乏だったりするからさ。。。)
今回はチャンスの女神の前髪をしっかりと掴めたようだ。

以来、真吉さんと遣り取りしている。

私からの希望は、
・男前テーブルにお似合いの椅子で、
・背もたれを含めた高さが、作業台の下に収まる大きさ
の2点。

これを真吉さんに伝えると、
「小椅子という感じですね。脚もシュッとしてて。」
というぴったりな言葉が返ってきた。
そう。私は、脚がシュッとしていてほしいのだ。
江角マキコの脚だ。腰を手に仁王立ちだ。

すごくワクワクしてきた。
気が早いって笑われたけど。

7月 2年先まで理事会で。
うちのマンション理事の任期は2年である。
まもなく2年である。
1〜2ヶ月に1度開かれる理事会と、不定期で開かれる耐震改修工事委員会、臨時総会、そして年に1度の総会。
(こうやって数え上げると、結構頻繁にあるな。)
取材や撮影でどうしても抜けられない時以外は、多少遅刻しながらも参加してきた。

この2年の間に耐震改修工事も決定したし、エレベータも交換することになった。
あわよくば、そろそろ足抜けできるか・・・?

甘かった。
副理事長から早々に釘を刺された。
「岩谷さん、あと2年お願いね〜。」と。
「そう簡単には離さないわよ〜。」と。
さすが銀座のママだ。

そうだろうな。
秋からエレベータ交換工事と耐震改修工事が始まるから、見届けたいしな。
あと2年、やってみよう。

9月1日のNHK(スペシャル?)で、今回の耐震改修工事の経緯が放送される。
7月末に慌しく撮影があった。
どうか顔が映ってませんように。

8月 小粋な女椅子
注文木工家具製作の真吉さんに『男前テーブル』に似合う『小粋な女椅子』をつくってもらった。
フルオーダーメイドの椅子、というのは究極の贅沢らしい。うひ。

リクエストは、
・男前テーブルにお似合のヤツ
・背もたれがちょっと低め(厨房の作業台の下に収まるから)
すぐに真吉さんから、「小椅子という感じですね。脚もシュットしてて。」と返事がきた。
男前テーブルにあわせて、材料は同じホワイトオーク、仕上げはオイルフィニッシュで、
と、何も言わなくても意を汲んでくれていて、私はひとりPCの前で小さく叫んだ。
そう!その通り!

この遣り取りの中で驚いたのは、椅子というのは他の家具と違い、「彫刻的で」「つくりながら考える」そう。
また原寸大の図面を描き、のダミーもつくると真吉さんは言う。
座面と背もたれの関係、強度、座り心地など微妙なバランスを見るためだという。
しかもこのバランスは、私の体に合わせてもらっているのだ。

1週間後、スケッチが送られてきた。
「そう!その通り!」と叫んだイメージ以上のものが。
すんなり長く伸びた脚、座るよう誘う座面、穏やかに背を受け止めてくれそうな背板。
これほどまでに早くスケッチが上がってきたのは、ずっと以前に私が「椅子もほしいなぁ」と言ったことを真吉さんが覚えていてくれていて、
真吉さん曰く「練りに練って」いたからだ。
こんなに嬉しいことはない。

1ヵ月後、とうとう双子の『小粋な女椅子』が1414に嫁入りしてきた。

『男前テーブル』と『小粋な女椅子』

この座り心地のよさ。
まるで最初からこの家にあったかのようなしっくり感。
(実際、愛用していたYチェアの出番が激減した。)

※『男前テーブル』『小粋な女椅子』は、真吉さんの工房でご注文可能です。

9月 管理人魂
マンションの耐震改修工事がいよいよ始まった。
その前に工事を行うゼネコンさんと我々耐震改修工事委員とマンションの管理会社とで、事前に工程の打ち合わせが行われた。
一番の問題は、1階ピロティに駐車されている車を、工事の進行に合わせて「いつ」「どこに」「いかにスムーズに」移動させるか。
工区を7つに分け、「第1工期はAエリアの車をGエリアに移動し、その間にBエリアでは・・・」
と、 ゼネコンさんはパズルのような綿密な計画を立てて長々と説明していく。
が、我がマンション竣工当時から住み込む管理人Wさんがその声を遮った。
「それはちゃんと1軒1軒に告知して、私がみんなの車の鍵を預かれば大丈夫だから。」
「だから、ここはこうしてAからCまで一気に進めて、その間に車はこちらに移動させて・・・」
と、工程は大幅に変更となり、委員会の喝采のもと、あっけなく決定した。
ゼネコンさんは、(本当に大丈夫なのか?)と一抹の不安を感じていたようだが。

いつもは理事会で顔を合わせるほか、宅配便を預かっていただいたり、駐輪場の使用料をお支払いしたり、
というだけの側面しか知らなかったのだが、伊達に35年の管理人生活ではない。
住人の信頼を得ているからこそ、みんな彼に家や車の鍵を預けることができるのだ。

半年に及ぶ工事は、上々のスタートを切った。

12月 年末恒例
毎年この時期になると、住まい系の雑誌から取材依頼が舞い込む。
日程が決まると、慌てふためいて大掃除を始めるのが常なのだが、
ずぼらな私にとっては、大掃除せねば・・・とオシリをたたいてくれる好機だと思っている。

今年は早めに大掃除を始め、年賀状も早めに発注して印刷から上がり、
「あら、あたしって今年は余裕?年の瀬には着物にたすきがけでおせち料理でもつくってみようかしら?」
などと余裕綽々。
そうしたら、案の定やってきました取材依頼。
取材には設計をしてくれた建築家・寺林省二さんも一緒なので、取材現場は年末恒例の「建築家相談会」と化します。
今年の相談事項は、スピーカー取り付けと天井の断熱と三和土と、それから振動ドリルのことと・・・

それでは、みなさま良いお年をお迎えください!

 
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